40代、独身、東京。 これまでの私の生活は、驚くほど仕事を中心に回っていました。
都内のそれほど広くないワンルーム。 自分一人で完結するこの暮らしに不満はなく、ましてや「猫を飼う」なんて選択肢は、私の人生には1ミリも存在していませんでした。
そんな日常が音を立てて変わり始めたのは、ある「推し」の動画がきっかけでした。
推しが動画で見せた、圧倒的なギャップ
私の推しは、普段は関西のおもしろお兄ちゃんタイプ。でも、真剣な時だけはバチバチにかっこいい。そんなオンとオフの切り替えが魅力的な人です。
ある日の動画で、新しく迎えた猫に対して、彼が聞いたこともないような優しい声で語りかけているシーンがありました。
普段の彼からは想像できない、とろけるような甘いトーン。 そのあまりのギャップに驚くと同時に、純粋な疑問が湧いたのです。 「そこまで人を、こんなにも変えてしまう猫という存在は何だろう?」
私はもともと、気になることは納得するまで調べ尽くさないと気が済まない性格です。 それからは毎日、同じ種類の猫の動画を検索しては見続けるようになりました。
調べていくうちに、猫の愛らしさはもちろん、その生態や暮らしを知れば知るほど、自分自身の生活がいかに無機質なものだったかを思い知らされたような気がしました。
「動画を眺めるだけでは、もう足りない」。この存在と共に生きたいという思いが、自分の中で逃れられない確信へと変わっていきました。
「当たり前の元気」は、永遠ではないという現実
そんな心境の変化と時を同じくして、家族の状況に向き合う機会も増えました。
母の手術が決まり、父も体調を崩しがちで、現在は家族が送り迎えなどのサポートをしています。離れて暮らす私は、いずれ自分もその役割を分担したいと考えていました。
今年に入って祖母を亡くした経験もあり、「親も自分も、ずっと元気なわけではない」という現実に改めて直面しました。
今このタイミングを逃したら、親と一緒に過ごしたり、親孝行をしたりする機会を失って、後で後悔することになるのではないか。そんな思いが頭をよぎりました。
近いうちに控えている母の手術期間、私は一時的に地元へ戻り、リモートワークをしながら家族を支える時間を持ちます。
この「期間限定の帰省」は、私にとって単なるサポートの場ではなく、自分の将来や、家族と過ごす時間の優先順位を再定義する、大きな転換点になるのだと感じています。
「Uターン」と「猫」という、私なりの決断
ただ、東京での暮らしも気に入っているからこそ、地元に戻る理由を「家族のサポート」という義務感だけにはしたくありませんでした。
地元へ帰るからには、実家に入るのではなく、つかず離れずの距離で暮らす「近居」という形を選びたい。そして、自分自身の生活も今より良くしたいと考えたとき、欠かせない要素として浮上したのが「猫」の存在でした。
実家とは別の、自分だけの場所で、念願の猫を迎える。 家族を大切にすることと、自分自身の生活を妥協せずに実現させること。 それが、これからの人生に向けた、私なりの決断でした。
ちなみに、両親は猫を飼うことにまだ賛成はしていません(笑)。 でも、これから時間をかけて、自分たちの納得のいく形を整えていこうと思っています。
現在の状況と、これから
しばらくは東京のワンルームでの生活が続きますが、まずは「理想の暮らし」に向けた情報収集から始めています。深夜に物件情報を探す時間も、以前とは違う楽しみになりました。
「準備ができたら、あとは動くだけ」
理想とする生活に向けて、一つずつ準備を進める様子を、これからもこのジャーナルに記録していければと思います。


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